「ゲーム用にSE215を買ったけどすごく音質が良かったのでSHUREについてもっと知りたい!」
「配信者がイヤホンやマイクでよく使っているSHUREっていうメーカーはどんな会社?」
「耳に掛ける格好良いイヤホンは一般人でも使えるの?」
SHUREは記事執筆時点で創業100年近い米国の老舗オーディオメーカーで、特にプロ向けオーディオ製品で大きなシェアを誇っています。スタジオマイクの定番「SM58」が有名ですね。
SHURE製品はプロの厳しい要求に耐える音響特性、耐久性、信頼性を持っているため、プロゲーマーや配信者などの仕事道具として非常に人気があります。また、音質面でも高い評価を受けており、一般のオーディオファンからも根強い人気を持っているメーカーでもあります。
筆者は生粋のSHURE信者であるため、SHURE製品についてはそれなりの造詣があると自負しております。
そこで、本記事はSHUREのイヤホンについて定番の「SEシリーズ」、リスニングに特化した「AONICシリーズ」、コンデンサー型の「KSEシリーズ」のシリーズ別に分けて全商品を紹介します。
もしよかったら是非最後までお付き合いください。
SEシリーズ
SEシリーズはプロの現場で活躍するための「音響特性」「耐久性」を特徴としたプロ向けモデルです。プロ向けながらリスニング用途としても根強いファンが多いのも特徴ですね。
SE215
SE215ダイナミックドライバー1基のため帯域の繋がりが良く、フラットでバランスのとれたサウンドが特徴のエントリーモデルです。1万円強と比較的手頃な価格なため、初めて本格的なイヤモニを検討されている方におすすめです。
SE215にはプロ用の「通常版」とよりリスニング向けにチューニングされた「Special Edition(SPE)」があります。
通常版
通常版はプロ用途に作成されたイヤホンで、強調された音域のないフラットでバランスの取れたサウンドが特徴です。エントリークラスながら愛用しているプロミュージシャンも多いです。
またケーブル長が162cmと長めに作られているため、音楽制作や動画制作などの卓上利用でも使いやすくなっています。
Special Edition(SPE)
Special Editionは通常版をベースとしながら、低域と高域を若干ブーストさせたチューニングが施されており、よりリスニングを楽しめるように設計されています。
なお、リスニング用途でありながらSPEをモニターとして愛用しているプロミュージシャンも多く、プロゲーマーにも人気のイヤホンです。
ケーブル長が116cmのため、ポケット内のウォークマンやスマホに接続して使いやすいように設計されています。
SE535
SE535はSEシリーズのミドルクラスイヤホンで、3基のBAドライバーを搭載した繊細なサウンドが特徴です。こちらも通常版と、アジア人向けにチューニングされたLTD(Limited Edition)の2種類があります。
通常版
通常版は非常に繊細でバランスの良い音が特徴です。BA基ならではの解像度の高いサウンドを求めている方におすすめできるモデルです。
Limited Edition(LTD)
アジア人向けにチューニングされたLTDですが、何よりもまずルビーのような赤色の筐体が非常に格好良いですよね。
音質は通常版と比較してより高域が強調されており、この息を飲むような煌めいた高域を好む方は多いと思います。特に主旋律や女性ボーカルがとても綺麗ですね。
ただし低域が控えめになっているため、ここは好みが分かれる所だと思います。
SE846(第2世代)
SE846はSEシリーズのハイエンドモデルです。ローパスフィルターという低域から余分な音域を減衰させるシステムを世界で初めて搭載したモデルで、サブウーファーのように分離した極上の低域は是非試聴などをして味わって頂きたいです。
また、ノズルインサートと呼ばれる高域を調整する機構があり、ウォーム・バランス・エクステンド・ブライトの4種類を交換することで自分好みの音にすることができます。(なお筆者の経験上、ブライトを好む人が多いようです)
ケーブルは116cmと162cmの両方が付属されているのもとても良いですね。
なお、第1世代は既に生産が終了しているため本記事では紹介しませんが、基本的に第2世代と同じ内容でエクステンドノズルのみが付属しません。
AONICシリーズ
AONICシリーズはよりカジュアルなリスニング向けに展開されたシリーズです。日常生活で気軽にSHUREサウンドを楽しめるイヤホンが揃っています。
AONIC3
AONIC3は1BAという珍しいドライバー構成のイヤホンで、BAならではの小型な筐体が特徴です。
音質はかなりのかまぼこ型(中域重視)のサウンドでかなり個性があります。高域の刺さりがなく、低域のマイルドなキック感が優しく、音楽だけでなく配信などの声ものにもマッチするイヤホンです。
AONIC4
SHURE初のハイブリッドドライバー(1BA、1DD)採用のイヤホンで、DDのキック感とBAのクリアな高域がマッチしたサウンドが特徴です。
マルチドライバーながら音域の繋がりが非常に滑らかで、非常にキレのあるサウンドが特徴です。
AONIC5
AONICシリーズのハイエンドモデルです。SE535と同価格帯ですが、SE846に搭載されているノズルインサートの交換機構などがあり、ハイエンドに相応しい構成になっています。
まず一聴して驚くのが音場の広さですね。SHUREイヤホンは比較的音場の狭いイヤホンが多いのですがAONIC5は非常に音場が広く開放的な音で、リスニング用途として非常に使いやすい1台です。
KSEシリーズ
KSEシリーズはSHUREが8年もの歳月を費やして開発した世界初のコンデンサー型イヤホンシステムです。専用アンプが必要だったりリケーブルができない等不便な面もありますが、その不便さを凌駕する「別次元」の音質はコアなオーディオマニアからも高い評価を得ています。
KSE1500
音域の広さや繊細さなど、どこを取っても1級品で特に驚くのが高遮音でありながら開放型ヘッドホンのような音場の広さです。まさに別次元と言っても良いと思います。
音に全く圧迫感がないため、長時間装着しても全く疲れません。ただしリケーブルが出来ないことなどのデメリットもあり、価格も非常に高価なため購入前にはしっかり調査して何度も試聴することをおすすめします。
KSE1200
KSE1500の廉価版で、筆者も愛用しています。KSE1500との違いはアンプ部分のみでイヤホン本体は全く同じものです。
KSE1500ではアンプにDAC機能が搭載されていますが、KSE1200はアナログ入力のみのため、デジタル音源を高音質で聴くには高品位なDACを用意することがあることに注意しましょう。
無線化アダプター
SHUREイヤホンはKSEシリーズを除いてリケーブルすることができます。また、ケーブルの変わりに無線化アダプターを取り付けることでワイヤレスイヤホンとして運用することもできます。
RMCE-TW2
SHUREのイヤホンを完全ワイヤレス化できるアダプターです。完全ワイヤレスながらSHURE掛けができるので落下しにくいのも良いですね。
ただ、マスクを着用する場合はかなりマスクと干渉するのでこの点は注意が必要です。
RMCE-BT2
ペンダント型の珍しいワイヤレスアダプターで、ワイヤレスながら非常に高音質なのも特徴です。
AptX-LLにも対応しているため、AptX-LL対応のトランスミッターがあればFPSや音ゲーができるくらいの低遅延でゲームを楽しむこともできます。
SHURE製品購入時の注意点
SHURE製品は非常に人気が高いため、模倣品が市場に多く出回っています。本物と区別がつかない程精巧な模倣品が多数存在するため、購入時できるだけ中古品を選ばずに正規代理店で新品を購入するようにしましょう。
どうしても中古品を購入する場合はe☆イヤホンさんなどの有名販売店で購入するようにしましょう。
メルカリやヤフオクで購入する場合は、よほど信頼できる出品者でない限りかなりのリスクがあります。
まとめ
本記事ではSHUREのイヤホンについて定番の「SEシリーズ」、リスニングに特化した「AONICシリーズ」、コンデンサー型の「KSEシリーズ」のシリーズ別に分けて全商品を紹介しました。
(少しワイヤレスアダプターなども紹介しました)
SHUREはプロ向けの製品が多く、1商品あたりのライフサイクルが非常に長いことも筆者のお気に入りポイントです。ポンポンと新製品を出されると追うのも大変ですからね^^;
(ちなみにSE215やSE846は販売開始から10年以上経過しています)
ブランドとしても非常に信頼性の高いブランドのため、どの商品を購入しても基本的に後悔することは無いと思います。
ただし音には好みがあるため、必ず試聴だけはするようにはしましょう。
本記事の情報が皆様の有意義なお買い物の手助けになりましたら幸いです。