- 「イヤホンは有線と無線のどちらを選べばいい?」
- 「音質を重視するなら有線イヤホンのほうがいい?」
- 「Bluetoothイヤホンは音質や遅延で不利なの?」
イヤホン選びでは、有線と無線を同じ土俵で比較すると失敗する可能性があります。有線イヤホンと無線イヤホンでは、音質だけでなく、遅延、充電、ノイズキャンセリング、取り回しなどの特徴が大きく異なるからです。
特に近年のBluetoothの音質は以前より大幅に改善しており、「有線なら必ず高音質、無線なら低音質」という単純な比較では判断できなくなっています。
一方で、ゲームや音楽制作では接続方式による遅延の差が現在も重要です。
私はガジェットブロガー兼オーディオマニアで、これまで数多くのレビュー記事を書く中で数万円~数十万円のイヤホンやヘッドホンを触って来ました。
そこでこの記事では、有線イヤホンと無線イヤホンの違いを音質・遅延・価格・利便性から比較します。
この記事を読むことで、自分の使い方には有線イヤホンと無線イヤホンのどちらが合っているのか判断できるようになります。
いきなり結論から申しますと、通勤や普段使いなら無線イヤホン、低遅延・コストパフォーマンスを重視するなら有線イヤホンがおすすめです。
結論:普段使いなら無線、低遅延を重視するなら有線がおすすめ
有線イヤホンと無線イヤホンは、利用する場面に合わせて選ぶことが重要です。
有線イヤホンと無線イヤホンの主な違いをまとめると、以下のようになります。
| 比較項目 | 有線イヤホン | 無線イヤホン |
|---|---|---|
| 音質 | ◎ | ○~◎ |
| 遅延 | ◎ | △~○ |
| 充電 | 不要 | 必要 |
| 取り回し | △ | ◎ |
| ノイズキャンセリング | 一部対応 | 対応製品が多い |
| スマホとの相性 | 変換アダプターが必要な場合あり | ◎ |
| 同価格帯の音質 | 有利になりやすい | 機能面にコストが掛かる |
| 長期間の使用 | ◎ | バッテリー劣化の影響あり |
通勤や通学では、ケーブルが存在しない無線イヤホンの利便性が大きなメリットになります。スマートフォンをバッグやポケットに入れたまま使用でき、ケーブルが衣服や荷物へ引っ掛かる問題もありません。
一方で、自宅でじっくり音楽を聴く場合やFPSなどをプレイする場合は、有線イヤホンに明確なメリットがあります。
有線と無線の優劣を決めるのではなく、イヤホンを使用する目的から接続方式を選びましょう。
有線イヤホンと無線イヤホンでは音質・遅延・利便性が異なる

音質だけなら有線イヤホンが有利だが、無線との差は小さくなっている
同程度の価格と設計で比較するなら、有線イヤホンは音質を重視した製品が豊富です。
無線イヤホンは、筐体の中にBluetooth通信回路、DAC、アンプ、バッテリー、マイクなど多数の部品が必要です。
一方、有線イヤホンは構造が比較的シンプルなので、同じ販売価格であればドライバーや筐体へコストを掛けられる余地があります。
ただし、現在は「有線イヤホンだから無線イヤホンより必ず高音質」とも言い切れなくなりました。
現在のBluetoothイヤホン・ヘッドホンは技術の進歩によって有線との差が非常に小さい製品が増えてきています。
音質は接続方式だけではなく、ドライバー性能、チューニング、音源、再生環境などの影響を大きく受けます。
また、Bluetoothの高音質化も進んでいます。例えばソニーのLDACは最大990kbpsで伝送でき、WF-1000XM5などで利用されています。
そのため、現在は接続方式だけで音質を判断せず、イヤホン自体の性能を確認する必要があります。
Sony
遅延を重視するなら有線イヤホンが有利
ゲームや音楽制作では、有線イヤホンが有利です。
Bluetoothでは、音声データをエンコードして送信し、イヤホン側で受信してデコードする処理が発生します。よって有線接続より遅延が大きくなる傾向があります。
動画視聴ではスマートフォンやアプリ側が映像を遅らせて音声と同期する機能があるため、Bluetoothの遅延が問題にならない場合もありますが、動画制作やVALORANTやApex LegendsなどのFPSではこれらの映像側を遅らせる補正機能は使えません。
したがって、FPSや動画制作など、リアルタイム性が重要な用途では有線イヤホンが確実です。
なお、USBドングルを利用するSONYのINZONE Budsや、LC3 Plusという超低遅延コーデックを採用しているJBL Tour Pro 3など、これらの遅延問題が解消されているワイヤレスイヤホンも近年増えてきています。
Sony
JBL
外出先では無線イヤホンが便利
通勤・通学・運動では、無線イヤホンの利便性が高いです。
完全ワイヤレスイヤホンならスマートフォンとイヤホンをケーブルで接続する必要がありません。
ノイズキャンセリング、外音取り込み、マルチポイント、タッチ操作など、通話などの日常利用を前提とした機能を搭載する製品も豊富です。
よって、移動しながらイヤホンを使用する時間が長い人には、無線イヤホンがおすすめです。
有線イヤホンと無線イヤホンにはそれぞれ留意点がある
有線イヤホンはスマートフォンの端子を確認しよう
有線イヤホンを購入する前に、スマートフォンの接続端子を確認しましょう。
現在のスマートフォンでは3.5mmイヤホンジャックを搭載していない機種がかなり多いです。
3.5mmプラグのイヤホンをUSB Type-C端子へ接続する場合は、DACを搭載した変換アダプターが必要になる場合があります。
有線イヤホンだけを購入してもスマートフォンへ接続できない可能性があるため、プラグと端子の組み合わせまで確認しましょう。
無線イヤホンは充電の手間とバッテリー劣化を考慮する
無線イヤホンは充電が必要です。
完全ワイヤレスイヤホンは内部バッテリーで動作するため、バッテリーが切れればイヤホンを使用できません。
さらに、内蔵バッテリーは使用と経年によって劣化するため、長期間使うという点ではバッテリーを必要としない有線イヤホンが有利です。
私の経験上、毎日使う場合はおおよそ2年程度でバッテリーが寿命を迎えます。
ロスレス再生を目的にするなら接続方式とコーデックを確認する
ロスレス音源を利用する場合は、「無線だから対応」「高音質コーデックだからロスレス」と判断してはいけません。
例えばAppleは、AirPodsなどでAACコーデックを利用していますが、AACコーデックでApple Musicのロスレス再生をすることはできません。
よって、ロスレスやハイレゾを目的にイヤホンを購入する場合は、イヤホン、再生機器・コーデック・音源までの全てがロスレス再生に対応しているかを確認しましょう。
まとめ
本記事のまとめは以下のとおりです。
- 普段使い・通勤・通学では無線イヤホンが便利
- 低遅延・価格を重視するなら有線イヤホン
- 有線イヤホンだから必ず高音質とは限らない
- Bluetoothの音質はLDACやLC3などによって進化している
- FPSや音楽制作では遅延の少ない有線イヤホンが適している
- 近年は低遅延なワイヤレス製品も増えてきた
- 無線イヤホンは充電の手間とバッテリー劣化を考慮する必要がある
- ロスレスやハイレゾでは再生機器とコーデックの対応確認が必要
イヤホンを外出先で頻繁に使う人は無線イヤホン、自宅で音質を重視して音楽を聴く人やFPSをプレイする人は有線イヤホンから製品を探してみましょう。
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