Technicsはご存知総合家電メーカー「Panasonic」の展開するHifiオーディオブランドです。
Technicsの完全ワイヤレスイヤホンは音質が良く、新製品が出る度に評判になるのですが、今回のAZ80もSNS上で評判が良かったため非常に気になっていました。
e☆イヤホンで試聴した結果、TWSとは思えない繊細な表現力と軽い装着感に「あぁ、これは確かにすごい」と思いました。
ただ、イヤホンを沢山持っていても耳は2つしか無いため、今回は購入を見送ることにしました。。
(と思わせて即ポチりました!!)
スペック・仕様
基本的なスペックと仕様は以下のとおりです。
・ドライバ構成:1DD(10mm、アルミ振動板)
・連続再生時間(イヤホン本体):約7.0時間(ノイズキャンセリングON、AAC)
・Bluetoothコーデック:SBC、AAC、※LDAC
・ワイヤレス充電:対応
※LDACは専用アプリから設定を有効にする必要があります。
コーデックからApt-Xシリーズをごっそり抜いているのは、さすが解ってるなぁと思いました。
(※Apt-Xシリーズには通信が不安定になると破裂音が生じるという不具合があります)
詳細は以下のeイヤホン様の商品紹介ページよりご確認をお願いします。
良い点、気になる点
良い点
パワフルさと緻密さを兼ね備えた音
表現力に優れた楽器の演奏者や歌手は音の強弱の幅がかなり広いため、従来のTWSでは小さく聴こえるべき繊細な音も妙に大きく聴こえたりするのが不自然で聴き疲れすることが多かったのですが、このあたりがかなり素直に鳴っていて、繊細な音は繊細に、パワフルな音はパワフルに鳴らしてくれます。
音場や音ヌケも良く、低域がしっかり分離していて高域も綺麗に伸びるため、音質についてはミドルエンドの有線と比較しても全く遜色ありません。
仕事用途としても優れた機能面
仕事用のガジェットとして見てもかなり優秀です。特に以下の3点が優秀だと思いました。
3台同時接続可能
2台のマルチポイントはかなり普及していますが、本製品は3台のマルチポイントに対応しています。
3台のマルチポイント対応製品は中々無いと思いますし、Technicsも業界初と謳っています。筆者は2台のマルチポイントでは足りないと感じるシーンがこれまで多くありました。
具体的には仕事用PC、仕事用スマホに接続するとそれだけで2台分使ってしまうので、個人のスマホへの電話対応などが出来なかったり、逆に個人用スマホに接続すると仕事用のPCでWeb会議をする時に再接続などの手間が発生するため、結局はシームレスな接続切り替えは出来ませんでした。
3台のマルチポイント対応はかなり嬉しい機能です。
片耳運用によるエンドレス使用が可能
正直、これは神ガジェットレベルで良いと思いました。
標準の設定では片耳を外すと音楽が一時停止状態になりますが、アプリでヘッドホンを外しときの「音楽再生を一時停止する」をOFFにすると、片耳になっても音楽を再生し続けることができます。
この状態で片側をケースにしまうとモノラル再生に切り替わり、片耳での運用が可能になります。
仕事中は片耳運用することって結構多いですよね。
また凄いのが左右のどちらをケースに入れても接続が切れません。
これにより、会議が長時間に渡る場合でもバッテリー残量を気にせず使うことができます。
(ケースを充電しながら右のバッテリーが切れそうになったら左を使って右をケースにしまう。左のバッテリーが切れそうになったら右を使って左をケースにしまう。の繰り返しで実質エンドレス運用が可能)
これまでは会議前にイヤホンの充電時間を設けたり、急な会議が発生するとバッテリーがあまり無いというシーンがしばしばありました。また、長時間の講習などは満充電状態でも不安なことが多かったため、非常に便利な仕様だと思いました。
ちなみに今まで使用していたBose Quiet Comfort EarbudsIIは右側をケースにしまうと接続が切れる仕様だったため、このようなエンドレス運用は出来ませんでした。
耳への負担が少なく軽い装着感
「人間工学を突き詰めた造形と装着性」とTechnicsが公式HPで謳っていますが、
本当に圧迫感が少なく疲れにくいのにしっかりフィットして外れにくい。そして軽いです。
この記事を書きながら半日ほどずっと着用していますが、まったく痛くないし疲れません。本当に自然にフィットします。
所有欲が満たされる高い質感とデザイン
デザインは好みもあると思いますが、質感が非常に高くないでしょうか。
筆者の主観ではファッションとしても機能するくらい優れた質感とデザインだと思います。
専用アプリの品質が高い
専用アプリではタップ時の動作を変えたり、イコライザー調整をしたりできます。
よくある、専用アプリなのに機器に繋がらない。。みたいなことは一切なくサクッと繋がって操作できます。
変更できる機能も多く、ソフト面もハード面も優秀だと思いました。
気になる点
LDACは専用アプリによる設定が必要
普通にペアリングしただけではSBCまたはAACコーデックによる接続になります。
LDACによる接続を有効にするためには専用アプリから「ヘッドホンのLDAC」を有効にする必要があります。
SNS上でLDACで繋がらないと困惑している人を見かけたため、標準コーデックはLDACにしておいて高品質コーデックを使うかどうかはスマホのBluetooth設定で切り替えるような運用で良かったのでは?と思いました。
ノイズキャンセリングは弱い
ノイズキャンセリングの強さは弱いです。換気扇等の音は気にならないレベルまで落とせますが、扇風機やセミの鳴き声はわりと聴こえます。
自然なノイズキャンセリングといえばそうですが、公式HPで”業界最高クラス”と謳っているため、それは誇張表現かな。と思いました。
マイク品質が微妙
マイク品質はお世辞にも良いとは言えません。屋内でやっと使用できるレベルで、屋外ではコミュニケーションが取れないレベルで相手に声が伝わりません。折角3台のマルチポイントがついているのにマイク品質が微妙なのは大きな残念ポイントです。
まとめ
以上。本記事ではTechnics『AZ-80』を紹介しました。
マイク品質が良くないのは大きな残念ポイントですが、音質に関しては間違いなく完全ワイヤレスイヤホンの中でトップレベルです。
e☆イヤホンさんや家電量販店で目にかけた際は是非ご試聴なさって頂きたいイヤホンです。