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【ポタオデに使うアンプの増幅回路について】解説|DAPやポタアンのA級やAB級、D級ってなに??

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「買ったDAPにAB級って書いてたけどこれは何??」
「アンプの回路って優劣があるの?」
「自分のアンプの回路の種類が知りたい!!」

このような人は多いのではないでしょうか。

そこで、ポータブルオーディオ歴がそこそこ長く、オーディオ沼にずっぽりハマっている私がアンプの増幅回路の種類についてご説明します。

本記事を読むことでわかること
  • アンプの増幅回路の級種(クラス)とそれぞれの特徴
  • ご自身がお持ちのアンプの回路方式

また、増幅回路におけるポータブルオーディオならではの背景も解説します。

是非とも、最後までお読み頂けると幸いです。

目次

各種アンプの概要

増幅回路の種類は単に優劣という訳ではありません。音を増幅させるための構造の違いのことです。

それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、適材適所で用いられます。それぞれのアンプの概要は以下のとおりです。

  • A級:非常に贅沢な回路で能率が悪く発熱も多いが音質が一番良い。
  • B級:A級より能率が良いがクロスオーバー歪みが生じる。
  • AB級:A級とB級の良い所取り。高級DAPはAB級が多い。
  • C級:オーディオでは使われないため割愛。高周波回路で使われる。
  • D級:非常に能率が良くパワフル。スマホ等の小型機械に搭載されているのは殆どコレ。

それでは以下にそれぞれの詳細を解説します。

A級アンプ

入力に対して出力がリニアに変化する方式で、歪みの少ない出力が得られますが電気効率が悪く、電流の多くが熱エネルギーに変換されるため発熱が大きく最も燃費の悪い方式です。

画像引用元:Amazon.co.jp

非常にリッチな方式で、高級据え置きアンプの多くに採用されています。

B級アンプ

2つある増幅素子が切り替わるタイミングでクロスオーバー歪みが発生するため、A級アンプと比較すると能率は良いのですが音質は劣る方式です。

B級方式単体で市販されている製品はあまり見かけません。

AB級アンプ

A級アンプとB級アンプの良い所取りをしたアンプ方式です。高級DAP等によく採用される方式で、音質と能率のバランスが考慮された方式です。

画像引用元:Amazon.co.jp

メーカーによってA級とB級の比率によるチューニングが異なるため、メーカーの個性があらわれる方式でもあります。

C級アンプ

オーディオ製品には殆ど用いられないため、C級アンプについては割愛します。

D級アンプ

デジタルアンプとも呼ばれる方式で、電気能率が最も良く、また最も発熱が少ないため、スマホやノートPCのスピーカー、小型オーディオ機器の多くに搭載されている方式です。能率はAB級アンプの2倍も良くなります。

製品化当初は音質が劣っているとの評判が多かったのですが、徐々に音質が改善され、近年では据え置きオーディオに採用されることもあります。

貴方がお持ちのアンプは、、、

貴方がお持ちのポータブルオーディオ用のアンプは、製品に大きく記載が無い限り「D級」と予想されます。ポータブルオーディオではあまりA級アンプは使用されません。

どうして音質の最も良いA級アンプがポータブルオーディオではあまり採用されないのでしょうか?

理由を次で解説します。

ポータブルオーディオ製品でA級アンプがあまり使われない理由

電気能率が悪く持ち運びに不便

A級は電気能率が悪いためバッテリーの消費が激しく、かつ本体が大きな熱を持ちます。この2つのデメリットは持ち運びでの運用を主とするポータブルオーディオとしては致命的なため、ポータブルオーディオでA級アンプが採用されることは少ないです。

アンプに関する知識を持っているユーザーが少なめ

ポータブルオーディオ界隈はカジュアルに音楽を楽しみたいライトユーザーが多いため、そもそもアンプの回路の知識まで持っているユーザーが少ないです。

その中でA級アンプやAB級アンプを採用してしまうと、「バッテリー消費が激しい」「本体が熱くなって持ってられない」などの低評価を受けるリスクをはらんでいます。

よって特に記載がない場合、能率が良く発熱の少ないD級アンプが採用されることが殆どです。

もちろん例外も

もちろん、アンプの知識を持ったコアなユーザー向けのA級アンプを搭載したポータブルオーディオ製品も存在します。A級の効率の悪さ、発熱の多さを理解した上で最大限の「音質」を求めているユーザーには刺さると思います。

以下にA級アンプを搭載した2商品を紹介します。

Astell & Kern AK PA10

有名DAPやDACの多くを展開している韓国のオーディオブランド「Astell & Kern(アステルアンドケルン)」の販売しているA級アンプ搭載のアナログヘッドホンアンプです。

4,200mAhというスマホに匹敵する大容量バッテリーを内蔵し、本体をアルミ製とすることでA級アンプの弱点である排熱に関する課題に対応しています。

HiBy Music R5 Gen2

A級アンプとAB級アンプの2系統を搭載したDAPで、状況によって回路の切り替えが出来る便利なモデルです。

Android OSを搭載するため、ストリーミングコンテンツの再生まで1台で出来るのも非常に良いですね。

まとめ

以上、ポータブルオーディオで用いられるアンプの増幅回路について解説しました。

ポータブルオーディオで実用化されているアンプの種類は「A級」「AB」「Dの3種類だけなので、覚えることも多くはないですよね。

理想のオーディオ環境を整えるためにも、アンプの増幅回路にもこだわって製品を選んでみてはいかがでしょうか?

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この記事を書いた人

ポタオデとコーヒーとちいかわとサウナと大喜利とゲーム実況とAPEXが好き。X(旧Twitter)でも毎日つぶやいているので、是非遊びにいらして下さい!!

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