店頭でイヤホンを購入しようとしたら説明欄に「イヤモニ」と書かれていて、これはイヤホンとは違うの?と思い、悩んだことのある方は多いのではないでしょうか?
本記事はそのような人のために「イヤホン」と「イヤモニ」の違いについて解説したいと思います。
本記事をお読み頂くことで以下のことが解ります。
- イヤモニの概要
- イヤモニのメリット
- イヤホンとイヤモニの違い
- おすすめのイヤモニ
もしよろしければ是非、最後までご覧下さい。
イヤモニとは
イヤモニとは「インイヤーモニター」の略です。
「モニター」と聞くと、液晶モニターのようなディスプレイを思い浮かべる人も多いと思いますが、
Monitorの和訳は「監視する」、「観察する」、「様子をうかがう」といった意味です。
よく何かを観察するときに「モニタリング」する。と言いますよね。

じゃあ、イヤモニはなにかを観察するためのもの??
そのとおりです。音楽制作業界において「モニター」とは「音を観察」するための道具です。
実はイヤモニとは音楽制作用途に作られたイヤホンなのです。
ミュージシャンが音楽を制作している時に使っているイヤホンが低音をズンズン鳴らしたり高域をキラキラ鳴らしたりするような独特なチューニングがされているとどうでしょうか?また、聴こえない音域やノイズがあったらどうなりますか?



、、、まともに制作作業ができないと思います。
そうですよね。イヤモニはそのようなことが起きないよう、音を正確に鳴らすことに特化したイヤホンのことです。
音を観察するには、正確な音を鳴らす必要があるのです。
ちなみにモニター用のヘッドホンは「モニターヘッドホン」、モニター用のスピーカーを「モニタースピーカー」と呼びます。
イヤモニのメリット
全ての音がバランス良く聞こえる
イヤモニはモニターとしての目的上、聴こえない音があってはなりません。
よく、高価なイヤモニで音楽を聴いた人が「今まで聞こえなかった音が聞こえる!」と言うのはそういった側面もあります。


イヤモニは音楽制作者が音を詳細に「観察」できるように、全ての音がバランス良く聞こえるように設計・製造されています。
音楽制作用途はもちろん、リスニング用途で使用しても「音楽を分析的に聴く」という普段とは別の楽しみ方をすることができます。
遮音性が高い
イヤモニは室内での音楽制作の他に、ライブ中のミュージシャンが装着することが多いです。
ライブ中は場内に色々な音が大音量で混ざり合うため、聴きたいリズム隊や自分の音が聴こえにくく、モニタースピーカーで音を返すと本来観客に聴かせるための音が濁ったり、ハウリングを引き起こす原因になることもあります。
したがって、ライブでは特にイヤモニが好まれる傾向があります。よく音楽番組でもミュージシャンがイヤモニを装着しているのを見かけることがあると思います。
イヤモニはライブでの使用を想定して遮音性が非常に高く設計されているモデルがほとんどです。
この遮音性の高さによって周囲の雑音をかき消し、音楽だけに集中することができます。



イヤモニはまさに綺麗な音の鳴る耳栓です。
ただし、外出時は周囲の音が聞こえにくくなることに注意が必要です。
動いても外れにくく、タッチノイズが発生しにくい
先述のとおり、ライブ中のミュージシャンが着用することを想定しているため、動き回っても外れにくいように設計されているモデルが多いです。
装着方法についてはケーブルを耳の上から引っ掛ける、いわゆる「SHURE掛け」と呼ばれる装着方法を採用しているモデルが大多数です。


SHURE掛けすることによってケーブルが引っ張られても直接イヤホンに力が伝わらないため、非常に外れにくくなります。
また、タッチノイズ(イヤホン装着時にケーブルを触ると「ゴソゴソ!ボソボソ!」といったノイズが入る現象)も通常の装着方法のイヤモニと比較するとかなり減少します。



ただし軽減はされますが、タッチノイズが完全に無くなる訳ではありません。
ゲームに向いている
FPSなどのバトルロワイヤルゲームでは「足音」が非常に重要になります。
足音の聞こえる方向や距離を早く掴むことができれば圧倒的に試合を有利に進めることができるからです。
イヤモニはその特性上、音の位置や音を分解する能力に長けているため、様々な環境音が入り混じるゲームの中で足音だけを聞き取り、その位置や距離を特定することが容易にできるようになります。





遮音性が高く周囲の音が聞こえにくくなるため、ゲーム音に集中できるのもイヤモニの大きなメリットです。
スタイリッシュなデザイン
とにかく見た目がスタイリッシュで格好いいというのもメリットだと思います。SHURE掛けも通っぽくて良いですよね。
フィギュアスケートの羽生結弦選手も高価なイヤモニを沢山持っていることで有名ですが、イヤモニはファッションとしても機能します。


イヤモニはイヤホンのように使っても良いの?
もちろんです。むしろ、音楽愛好家は原音に忠実なイヤモニを好むようになる傾向があります。


同じ音楽でもイヤホンやイヤモニによって色々な聴き方ができるので、音楽を楽しむ幅が何倍にも何十倍にも拡がります。



音質がリスニング向けにチューニングされたコンシューマー向けのイヤモニも現在では多数販売されています。
おすすめのイヤモニ
それではおすすめの定番イヤモニをいくつか紹介します。
SHURE SE215
FPSゲームでも大人気のモデルです。
APEXのトッププロやストリーマーにも愛用者が多いため、ゲーマーの方はご存知の方も多いのではないでしょうか?
ちなみに、SE215は無印版とSPE(SPECIAL EDITION)の2種類のラインナップがあり、無印版はモニター用途、SPEは若干低音を引き上げたリスニング用途となっています。
プロゲーマーは後者のSPEを使用している方が殆どです。
無印版


SPE(SPECIAL EDITION)


SENNHEISER IE100 PRO
こちらもFPSゲームで人気のモデルです。
見通しが良くクリアな音が特徴で、価格からは想像できない音質です。
プロのミュージシャンにも愛用者が多いモデルです。
また、SENNHEISERはドイツ発祥のブランドのため、造りが非常に堅牢でサポート期間も2年と非常に長いのが特徴です。


SONY MDR-EX800ST
SONYの発売しているイヤモニです。


SONYのモニターといえば、MDR-CD900STが非常に有名で、殆どの音楽スタジオに設置されています。
日本の名曲の殆どがこのヘッドホンを使用して産まれたと言っても過言ではありません。


まとめ


以上、今回は「イヤホン」と「イヤモニ」の違いについて解説しました。
本記事のまとめは以下のとおりです。
- イヤモニは音を観察するためのイヤホン
- イヤモニのメリット
・全ての音がバランス良く聞こえる
・遮音性が高い
・動いても外れにくく、タッチノイズが発生しにくい
・ゲームに向いている
・スタイリッシュなデザイン - イヤモニをイヤホンと同様にリスニング用途で楽しむユーザーも多い
イヤモニが1台あれば「音楽制作」や「動画制作」、「音楽鑑賞」、「ゲーム」など様々なジャンルでオールマイティに活用することができるため、気になった方は是非、イヤモニの購入をご検討してみては如何でしょうか。
本記事の内容が少しでも参考になりましたら嬉しいです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!




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