「お気に入りのイヤホンをワイヤレス化したい」
「ワイヤレスイヤホンが気になるけど手持ちのイヤホンの音が好きだからなるべく変えたくない」
「イヤホンのケーブルが邪魔で仕方がない」
「リケーブルに対応していないからワイヤレス化は無理かも」
このような悩みを持っている人は多いのではないでしょうか。
本記事ではお手持ちのイヤホンをワイヤレス化する方法について解説したいと思います。
ワイヤレス化の種類
ワイヤレス化する方法は以下の3つが考えられます。
・Bluetoothレシーバーを使用したワイヤレス化
・セミワイヤレスアダプターを使用したワイヤレス化
・完全ワイヤレスアダプターを使用したワイヤレス化
以下に、それぞれの詳細を解説したいと思います。
Bluetoothレシーバーを使用したワイヤレス化
Bluetoothレシーバーによってワイヤレス化する方法です。iFi AudioのxDSD GryphonやFiiOのBTR7が有名ですね。
メリット
ワイヤレス化の中で一番高音質
Bluetoothレシーバーは他のワイヤレスアダプターと異なりサイズの制約が緩いため、DACチップ(デジタル信号をアナログ信号に切替えるチップ)やアンプに高品位なものを使用することができます。
よって、ワイヤレスでありながら有線と大差ない高音質を実現することが出来ます。
リケーブル不可能なイヤホンでも対応可能
レシーバー自体に通常の3.5mmや4.4mmプラグを接続する方式のためリケーブル不可能なイヤホンでもワイヤレス化することが出来ます。
デメリット
通話は難しい
耳元は通常の有線イヤホンのままのため通話は難しいです。マイク搭載のモデルも多いですが、最低胸ポケットに入れておかないと通話は不可能と考えて良いでしょう。
通話はワイヤレス化の大きな特徴だと思うので、通話が難しいのは人によっては致命的なデメリットですよね。
ケーブルの煩わしさからは開放されない
レシーバーから耳にかけてケーブルが存在することに変わりはないので、ケーブルの煩わしさから開放されることはありません。取り回しについてはスマホから直接ケーブルが伸びるという煩わしさを解消できる程度です。
おすすめのBluetoothレシーバー5選
Astell&Kern AK HB1
数々の高品質なDAP(デジタルオーディオプレーヤー)を生産している韓国のメーカーAstell&Kern(アステルアンドケルン)が販売しているBluetoothレシーバーです。
Astell&Kernらしくクセの無い音が特徴で、もはや有線と区別がつきません。
ちなみに今回紹介する商品の中で一番最新の商品で、唯一のマルチポイント対応商品です。
FiiO BTR7
FiiOらしいフラットで心地の良い高解像度な音色が特徴のBluetoothレシーバーです。サイズ感も胸ポケットに入るため、取り回しも非常に良いモデルです。バッテリー持ちの悪さが少し気になります。
iFi audio xDSD Gryphon
Bluetoothレシーバーの他、アナログアンプやDACアンプとしても使用できる万能機です。
iFi audioらしいパワフルな美音系サウンドで、どんなに鳴らしにくいイヤホンやヘッドホンも簡単に鳴らすことができます。
iFi audio GO blu
Bluetoothレシーバーに特化したモデルで、マッチ箱のような超コンパクトで軽量なモデルです。
音はGryphonと同様パワフルな美音系でサイズからは想像できない音質です。
Shanling UP5
セミワイヤレスアダプターを使用したワイヤレス化
メリット
紛失しにくく取り回しが良い
ワイヤレスながら左右が分離していないため「片方を失くす」というワイヤレスイヤホンにありがちな失くしかたをしにくいです。
また、使用しない時は首にかけておくことが出来るので、充電ケースを持ち運ぶ必要のある完全ワイヤレスイヤホンと比較して取り回しが非常に良いです。
バッテリー持ちの良いモデルが多い
完全ワイヤレスイヤホンの様に筐体に部品を集中させる必要がないため、大きめのバッテリーを搭載しやすく、単体で10時間以上動作可能なモデルもあります。アンプ部についてもサイズに余裕を持てるため、完全ワイヤレスよりも高音質な場合が多いです。
デメリット
商品が少ない
セミワイヤレス市場は完全ワイヤレスと比較すると小さく、あまり人気がありません。
したがって扱っている商品数も少ないのが現状です。
筆者はセミワイヤレスイヤホンが好きなので、セミワイヤレスの市場ももっと盛り上がってほしいと考えている一人です。
おすすめのセミワイヤレスアダプター2選
SHURE RMCE-BT2
SHURE純正のワイヤレスアダプターです。
SE535などには標準で同梱されているパッケージもあるのですが、音質が非常に良く、特にSHUREイヤホンとの相性が抜群です。
BluetoothコーデックがaptX-LLに対応しているのも筆者の中で点数が高いです。
MEE audio BTX2
aptX-LLに対応しており、Bluetooth5.0に対応しているため通信の安定性が高いのが特徴です。
こちらもaptX-LLに対応しているため、レシーバーも対応していればFPSや音ゲーなどの音のタイミングにシビアなゲームを遊ぶことができます。
完全ワイヤレスアダプターを使用したワイヤレス化
メリット
コンパクト
完全ワイヤレスイヤホンと同様、やはりコンパクトなのが一番のメリットだと思います。
商品が多い
完全ワイヤレスアダプターはセミワイヤレスと比較して人気メーカーが力を入れている印象で、商品数が多く高品位な商品も沢山あります。
選択肢が多いのはやはり良いですよね。
デメリット
紛失しやすい
これも完全ワイヤレスイヤホンと同じデメリットで、片耳だけを落としたり紛失したりケースを失くしたりしてしまうリスクが高いです。
特に高価なイヤホンを接続している場合は落としてしまうとショックですよね。
おすすめの完全ワイヤレスアダプター5選
KZ AZ09 Pro
有名な中華製のイヤホンブランド「KZ」が展開する完全ワイヤレスアダプターで、KZ商品との相性が非常に良いです。
完全ワイヤレスアダプターとしては非常に安価で、KZのイヤホンと一緒に購入しても1万円を超えない場合もあります。
KZの音が好きで完全ワイヤレスイヤホンが欲しいという人には非常におすすめのできるモデルです。
SHURE RMCE-TW2
SHURE純正の完全ワイヤレスアダプターです。SHUREのイヤホンと非常に相性が良いのが特徴です。
また、外音取り込み機能が非常に良く、高遮音性が特徴のSHURE製のイヤホンなのにバリバリ外の音が聞こえるという不思議な体験をすることができます。
通話品質も非常に良いため、業務用としても使用することが出来ます。
iFi audio GO pod
iFi audioの販売する完全ワイヤレスアダプターです。iFi audioらしいパワフルな美音系サウンドが特徴です。
少し装着感にクセがあり、ケースにもスポットライトのようなライトがついていて色々な面でクセのある商品ですが、音質は本物です。
筆者の中では完全ワイヤレスアダプターの中で音質No.1だと思います。
FiiO UTWS5
FiiOの販売する完全ワイヤレスアダプターです。FiiOらしい高解像度なフラットサウンドが特徴で、フラット系のサンドが好きな人におすすめのできるモデルです。
FiiO UTWS3
UTWS5の1つ前のモデルです。音のチューニングがUTWS5のようなフラットではなく、結構ドンシャリ気味で心地の良いチューニングがなされています。
筆者の意見ですが、少しウォーム系のイヤホンとの相性が良いです。
端子の種類について
原則イヤホンの端子とアダプターの端子をあわせる
イヤホンの接続端子には「MMCX」「2Pin」「PENTACONN」など様々な端子があります。
セミワイヤレス化する場合や、完全ワイヤレス化する場合はイヤホンとアダプタで端子を合わせる必要があるためご注意ください。
対応していなくても変換アダプターが市販されている
ちなみに、接続端子についてはokcscさんから様々な変換アダプターが販売されているため、結論は何とかなります。
ただ、アダプターを噛ませるとサイズアップするためケースに入らないといったリスクもあるので、この点は留意が必要です。
SENNHEISERのMMCXは注意!!
SENNHEISERのIE200、IE300、IE600、IE900などは表記上MMCXと書かれていますが、通常のMMCXでは接続できないのでご注意ください。
詳細は以下の記事に記載していますので、よければ併せてご確認をお願いします。
まとめ
以上、お手持ちのイヤホンをワイヤレス化する方法を解説しました。
色々試した私の意見としては、現状で音質で有線に勝てるものはBluetoothレシーバーのみで、セミワイヤレスと完全ワイヤレスについては高品位化が進んでいるものの、まだまだ有線と比較すると音質の劣化は感じます。
現状はワイヤレス化するよりも普通のワイヤレスイヤホンを買ったほうが良いかもしれません。
ただ、技術は日進月歩で進んでおり、需要のある分野でもあるため、そのうちとんでもない商品が開発されると思います。
引き続き今後の動向を追っていこうと考えています。