中東情勢による石油輸入難で夏の計画停電が起きないか不安
ポータブル電源やソーラーパネルを導入する際の良い点と気になる点を知りたい
家族を守るための「備え」として投資価値があるか判断したい
近年、エネルギー供給の不透明感から停電リスクへの備えが急務となっています。
特に真夏の電力不足は家庭の安全を脅かす深刻な問題です。ポータブル電源等は高額な製品だからこそ、スペック表だけでなく実際の使用感を確認してから検討したいですよね。
そこで今回はポータブル電源の「EcoFlow DELTA 3 Plus」とソーラーパネルの「Eco Flow 160W片面ソーラーパネルGen2」のセットを実際に購入し、実測値や使用感をテストしました。
この記事では、EcoFlow DELTA 3 Plusと160Wソーラーパネルを実際に使用して分かったメリットと、あらかじめ把握しておくべき留意点を解説します。
この記事を読むことで、EcoFlow DELTA 3 Plusやソーラーパネルが備蓄ツールとして役立つ商品かが分かるはずです。
結論から申しますと、DELTA 3 Plusセットは、充電速度と静音性が非常に高く、有事時での実用性に優れた備蓄ツールです。
ただし、電気代の投資回収には数年規模の時間を要するため、電気代の節約だけが目的の場合はあまりオススメできません。
スペック・仕様
まず最初に、DELTA 3 Plusと160WソーラーパネルGen2のそれぞれのスペック・仕様の概要を表に整理しました。
DELTA 3 Plusのスペック・仕様
| カテゴリ | 項目 | 詳細仕様 |
|---|---|---|
| 基本仕様 | モデル番号 | EFDELTA3P-JP |
| 容量 | 1,024Wh (51.2V) | |
| 重量 | 約12.5kg | |
| 寸法 | 39.76 × 20.2 × 28.36 cm | |
| 外装材質 | ABS樹脂 | |
| バッテリー | 電池タイプ | リン酸鉄リチウムイオン電池 (LFP) |
| サイクル寿命 | 4,000回以上(残存容量80%以上) | |
| 保護タイプ | 過電圧、過負荷、過熱、短絡、低温、低電圧、過電流 | |
| AC出力 | ポート数 | 6口 |
| 出力波形 | 純正弦波 | |
| 定格出力 | 合計1,500W | |
| サージ出力 | 3,000W | |
| X-Boost出力 | 最大2,000W | |
| 電圧・周波数 | 100V 〜 50Hz/60Hz | |
| DC出力 | USB-A | 2口(5V/9V/12V-3A 各最大36W、合計72W) |
| USB-C | 2口(5/9/12/15/20/28V-5A 各最大140W、合計280W) | |
| シガーソケット | 1口(12.6V-10A 最大126W) | |
| DC5521 | 2口(12.6V-3A 各ポート最大37.8W) | |
| 入力 | AC充電入力 | 100-120V 〜 50Hz/60Hz 15A 最大1,500W |
| AC充電時間 | 0%から80%まで約40分、100%まで約56分 | |
| ソーラー入力 | 11-60V 15A (シングル500W / デュアル1,000W) | |
| 車載充電入力 | 12V/24V-8A 対応 | |
| 機能・環境 | UPS機能 | 切り替え時間 10ms(ミリ秒)未満 |
| 静音性 | 30dB以下(出力600W未満時) | |
| 接続 | Wi-Fi (2.4G) / Bluetooth / 有線LAN (RJ45) | |
| 防塵防水 | 筐体IP20 / バッテリーパックIP65 | |
| 動作温度 | 放電:-10℃〜45℃ / 充電:0℃〜45℃ | |
| 保存温度 | -10℃〜45℃(推奨:20℃〜30℃) | |
| 保証・認証 | 製品保証 | 5年間 |
| 認証 | JIS C62133-2:2020 / RoHS / TELEC / UN38.3 |
160W片面ソーラーパネルGen2のスペック・仕様
| 項目 | 詳細仕様 |
|---|---|
| 定格出力 | 160W (±5W) |
| セルタイプ | TOPCon 単結晶シリコン |
| 変換効率 | 23% 〜 25% |
| 開回路電圧 (Voc) | 21.4V |
| 短絡電流 (Isc) | 9.6A |
| 最大動作電圧 (Vmp) | 18.2V |
| 最大動作電流 (Imp) | 8.8A |
| 防塵防水規格 | IP68 |
| 重量 | 約5.6kg(正味重量 約5kg) |
| 展開時サイズ | 161.0 × 60.0 × 2.5 cm |
| 折り畳み時サイズ | 57.2 × 60.0 × 3.2 cm |
| コネクタータイプ | MC4コネクター適合 |
| 使用周囲温度 | -20℃ 〜 85℃ |
実際に使用して良かった点・気になった点
それでは実際に使用して良かった点や気になった点を紹介します。
実際に使用して良かった点
約56分で完了するAC充電の速さ

ACコンセントからの充電速度56分で満充電が可能となっており非常に高速です。
計画停電が予告された際、電気が通っているわずかな時間で確実に蓄電できるのは、実運用において大きな安心材料ですね。
常時設置が可能なIP68対応の耐久性

セットの160W片面ソーラーパネルGen2は、最高水準の防塵・防水規格である「IP68」に対応しています。
急な雨や砂埃を気にする必要がなく、バルコニーに常時設置したまま運用できるのは大きなメリットです。
いちいち出し入れする手間が省けるため、日々の発電を習慣化しやすくなります。
過酷な環境にも耐えうるようなタフな設計は、長期的な備えとして非常に心強い要素です。
ただしDELTA 3 Plus本体はバッテリーパック部のみIP65対応で筐体は防水には非対応のため、ソーラーパネルのみ常時外置き、本体は室内置きがおすすめです。
専用アプリとLAN接続による遠隔操作の利便性

本機は有線LAN接続に対応しており、専用アプリを介して外出先からでもリアルタイムで状態を確認できます。
仕事中に「今の発電量はどれくらいか」「バッテリー残量は十分か」をスマホでチェックし、必要に応じて遠隔での設定変更も可能です。
家を空けている間も電力をコントロールできる安心感は、現代の備蓄ツールに欠かせない要素ですね。
最大1,000Wまで対応する圧倒的なソーラー入力
DELTA 3 Plusは、ソーラーパネルの入力許容範囲が最大1,000Wまで対応しています。
今回のセットは160Wですが、将来的にパネルを増設して「超高速ソーラー充電」へとアップグレードできる拡張性があります。
さらに、別途「足こぎ充電器」などを接続して人力で発電する選択肢もあり、多角的な電力確保が可能です。
初期投資を抑えつつ、状況の変化に合わせてシステムを強化できる柔軟性は、本機の大きな特徴です。
ソーラー発電を最大限に活かす「セーブモード」

本機には、ACコンセントからの充電割合を指定できる「セーブモード」が搭載されています。
例えばAC充電を50%までに制限しておけば、残りの枠をソーラー発電のために空けておくことが可能です。
通常、コンセントで常に満タンにしてしまうと、太陽光エネルギーを取り込む余地がなくなりますが、この機能により、AC充電とソーラー発電を賢く使い分けた効率的な運用が実現できます。
さらに、充電限度や放電限度についても設定可能で、バッテリーの寿命を大きく伸ばせる点も高評価ポイントです。
(バッテリーは常に満充電の状態や未充電の状態で放置すると寿命が著しく減るため、満充電を90%、放電限度を10%に設定することが推奨されています)
実際に使用して気になった点
天候に左右され、曇りや雨の日は発電が困難

本製品に限らずソーラーパネルの宿命ですが、発電量は天気に大きく左右されます。
曇りや雨の日はほぼ発電が不可能であり、太陽光のみに頼る運用には限界があります。
悪天候が続く有事の際は、やはりACコンセントからの急速充電や、前述の外部入力を併用する運用が求められます。
自然エネルギーの不安定さを理解し、別途足漕ぎ式発電機のような複数の充電手段を持っておくことがおすすめです。
投資回収には長期間を要する

現在の電気料金(1,000Whあたり約31円)で計算し、雨天や季節まで考慮するとパネルの購入費用を回収するには私の環境では8〜10年かかります。
節電による収益性を第一に考えるのではなく、あくまで「停電時の保険」として購入するのが良いでしょう。
設置環境による発電量の変動

こちらも本製品だけでなくソーラーパネルに共通する留意点です。
私の家のバルコニーは西向きのため、直射日光が当たるのは昼過ぎからです。晴天時の1日の発電量は実測で500Wh前後でした。
太陽光が常時当たる南向きの環境であればより多く発電できるはずですが、東向きや北向きの場合は発電量があまり見込めないと思います。
家の向きに発電量が大きく左右される点には留意しておく必要があります。
まとめ

DELTA 3 Plusセットは、停電リスクに備える「家庭用インフラ」として非常に完成度の高い製品に感じました。
最新の急速充電技術と、過酷な環境に耐えるソーラーパネルの組み合わせは、有事の不安を少なからず解消してくれます。
ただし節約した電気代で本体価格を賄うには数年規模の年数が必要になるため、節電による収益性のみを望んでいる方にはあまりおすすめはできません。
あくまで「安心を買うための投資」と捉えるようにしましょう。
何かが起きてからでは入手困難になる恐れもあります。有事に備え、今できる最善の備蓄ツールとして検討してみてはいかがでしょうか。



コメント