DTMや動画編集を行う環境を構築するためにモニタースピーカーは必須ですよね。そこで評判が良く、かつ定番のYAMAHA「MSP5 Studio」と「HS5」で悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
筆者は両者とも長年愛用しているため、双方の特徴を熟知しているつもりです。したがって、今回はこのYAMAHAの定番モニタースピーカー「MSP5 Studio」と「HS5」の比較を行いました。
結論からいうと、
・スピーカーだけで全ての制作を完結させるなら「MSP5 Studio」
・イヤホンやヘッドホンも併用するなら「HS5」
がおすすめです。
そう考える理由について以降で説明致します。
スペック・仕様の比較
MSP5 Studio | HS5 | |
再生周波数帯域 | 50Hz – 40kHz | 54Hz – 30kHz |
クロスオーバー周波数 | 2.5kHz | 2kHz |
定格出力 | 67W | 70W |
消費電力 | 60W | 45W |
電源電圧 | 100V | 100V |
寸法 | 179mm(W) 279mm(H) 208mm(D) | 170mm(W) 285mm(H) 222mm(D) |
質量 | 7.9kg | 5.5kg |
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比較
MSP5 Studioの良い点
モニタースピーカーとして満点の音質
低域から高域まで全ての音が聞き取れて、音の定位や分解能も非常に高く、立体感があるため音の距離感も掴みやすいです。制作用のモニタースピーカーとして「完璧」といって良い特性を持ったスピーカーです。よほどシビアな使い方をしない限り、モニターヘッドホンやイヤホンを併用しなくてもこれだけで制作を完結させることができます。
対する「HS5」は低域が少し弱いため、しっかりモニタリングする場合はモニターヘッドホンやイヤホンも併用する必要があります。
設置場所に悩みにくい
バスレフポート(低域を増幅させるための穴)が前面に配置されているため、設置場所に悩みにくいです。対するHS5はバスレフポートが背面に設置されているため、壁との距離次第で低域の出方がかなり変化します。よって設置場所に少し悩む必要があります。
LEDの光量が控えめ
細かいですが、LEDが目立ちにくい緑色かつ光量が控えめです。対するHS5はLEDが白色かつ光量が強いため、制作に集中したい場合に少しLEDが気になる可能性があります。
HS5の良い点
現行生産品である
実は「MSP5 Studio」は非常に残念なことに2022年7月を以て生産が終了しました。よって新品を手に入れることは既に難しく、基本的に中古品を手に入れる必要があります。
「HS5」は現行でも販売されているため、常に新品を購入することができます。
リスニング用途としても使用可能
高域が硬質すぎずに滑らかに伸び、全体的にしっとりとしたサウンドのため制作用途だけでなくリスニング用途としても心地よいサウンドを奏でてくれます。
対する「MSP5 Studio」はモニターとしては完璧ですが、全体的に硬質で金属感のある音質のため、リスニング用途にはあまり向かないと感じます。
カラーバリエーションがある
カラーが黒1色の「MSP5 Studio」に対して「HS5」はカラーバリエーションが「黒」と「白」の2色展開です。特に白色はモニタースピーカーとしては珍しい色のためかなりの人気があるようです。
デスク上の周辺機器を白色で統一したい人にとっては非常に嬉しい仕様ですよね。
まとめ
以上、今回はYAMAHAの定番スピーカー「MSP5 Studio」と「HS5」の比較を行いました。
両者とも愛用しているプロが大勢いる定番のモニタースピーカーのため、数多くの作品の制作に用いられた実績を持っています。よって基本的にどちらを購入しても後悔することは無いと思います。
過去にそれぞれの詳細記事も掲載しておりますので、気になった方は是非詳細をチェックしてみてください。