SENNHEISER IE600は2022年の3月8日に発売されたSENNHEISERのリスニングイヤホンです。
著者のX(旧:Twitter)のフォロワー様は著者が非常に本製品を気に入っていることをご存知かと思います。
客観的なレビューが非常に難しいですが、なるべく客観的になるよう努力して特徴を紹介したいと思います。
スペック・仕様
スペック・仕様については誤植を防止するため、以下にe☆イヤホン様の商品掲載ページのリンクを貼りました。メーカーHPと同様のスペック表記や多くのレビューが確認できるため参考になります。
良い点と気になる点
良い点
煌びやかでナチュラルなサウンド
私は当機種をe☆イヤホンで試聴し購入を決めました。
当初はIE900の廉価版だろうという軽い気持ちで試聴したのですが、IE900とはまた別のキャラクターです。
IE900はリスニングでありながらモニターのように全帯域をしっかり鳴らしてくれる壮大なサウンドですが、IE600はボーカル、リードギター、サックス、ヴァイオリンなどの主旋律が引き立ち、リズム楽器などは主旋律を引き立たせるために徹するような、非常に聴いてて心地の良いサウンドです。
特に中高域の煌びやかさは特筆するもので、BAを搭載していないのにこの煌めいた中高域を出せるのは凄いと思いました。
低域の迫力はIE900には敵わないですが、単純な廉価版ではなく全く別のキャラクターです。
中高域にこだわりのある方は是非一聴頂きたいです。また低域も必要十分に深い位置でタイトに鳴るため、lofi系のチルBGMにかなりマッチします。
鉄より堅牢なハウジング
ハウジングにはアモルファスジルコニウムという合金が使用されています。
この合金は火星探査車のドリルに使用される等、鉄よりも強度が高くかつ靭性も高いため温度変化にも強いです。(火星の昼夜間の温度差は100℃)
しかも金属として非常に安定しているため、腐食しにくく、かつ汗にイオンが溶け出さないため金属アレルギーの心配も少ないです。
ハイエンドを永く使えるようにというメーカーの意図が非常に嬉しい仕様ですね。
ハウジングも小ぶりなため、寝ながら横を向いても痛くなりにくく、寝ホンとしての運用も可能です。
気になる点
mmcxコネクタが特殊(代替策はあり)
SENNHEISERのmmcxは通常のmmcx端子よりもソケットが奥に窪んだ位置にあるため、通常のmmcx端子のケーブルを接続することができません。
これは汗や雨などが浸透しにくく接点を守るという観点からは優れた構造となっているのですが、リケーブルのためmmcxケーブルを購入したのに挿せないという嘆きをTwitterのタイムラインでよく見かけます。
これはIE600に限ったことではなく、SENNHEISERのイヤホンは全てコネクタが特殊と考えて良いです。
SENNHEISERの特殊コネクタから通常mmcxへの変換コネクターが販売されているため、お気に入りのケーブルやmmcxケーブルを既に購入してしまった人はこちらも検討しても良いと思います。著者もしばらくnobunaga labsの瑞鳳に以下のコネクタを着けて使用していました。
以下のコネクタはIE200、IE300、IE600、IE900に適用可能です。
標準ケーブルが微妙
上述のとおりリケーブルの難易度が高めであるにも関わらず標準のケーブルが微妙で、タッチノイズが大きく取り回しも良くないです。
未使用の状態でれば純正ケーブルがそれなりの金額で売却可能なため、使用する前にメルカリなどで売るのも1つの手だと思います。(著者はそうしました)
なお、著者は現在Brise AudioのBSEP for IE600というIE600のためにチューニングされたケーブルを使用しています。
高価なケーブルですが、IE600のナチュラルで煌めいた心地良い音が更に引き立つチューニングとなっており、IE600はこのケーブルで完成すると言って良いと思います。質感も非常に良く所有欲も満たされます。
このケーブルについては別で記事を書いていますので、もしよければ併せてご確認ください。
まとめ
著者は通勤時と帰宅時にこのイヤホンをつけています。
このイヤホンの音色を聴いている間は心地よさで気分が落ち着くため、生活必需品となりつつあります。
憂鬱な通勤時、疲れた帰宅時に心を癒やしてくれるありがたい存在です。
価格は10万円しますが、強靭な素材など永く使用できることを考えると著者にとっては価格以上の値打ちがありました。
特に中高域にこだわりのある人には是非一聴していただきたいです。